丸紅経済研究所 「日本の気候変動政策の試金石」のレポート

丸紅グループの取引先を対象とした会員組織「丸紅 取引先協力会」より、丸紅経済研究所が配信するレポートをご案内致します。
本レポートは定期的に配信されますので、ぜひご一読ください。


レポート概要

今回は、「日本の気候変動政策の試金石」と題したレポートを掲載しています。
日本で今後創設が予定されている排出量取引制度等の概要や制度の施行方法等が解説されています。

要旨

  • GX方針(案)では、既存制度に加えて、排出量取引制度、発電事業者に対する排出枠割当て有償オークション、炭素に対する賦課金の3つの制度を創設することが述べられている。
  • 今回提示された3制度は直ちに本格導入されるわけではなく、導入直後は負担を軽めに設定して徐々に負担を重くしていく予定である。また、足元5年間に新たな国債として発行予定の「GX経済移行債(仮称)」などを活用して集中的にGXを進め、それでも減らしきれなかった排出量について炭素価格を課していくという趣旨とのことである。
  • GXリーグにおける排出量取引制度では、諸外国の排出量取引制度と大きく異なり、参加企業が自主的に目標設定を行い排出枠を定める。現在の制度案では目標未達の場合も排出枠や適格カーボンクレジットの購入義務はないため、国際社会からどのような評価を受けるのか、注目に値するだろう。
  • 現時点では地球温暖化対策税(289円/t-CO2e)のみが明示的カーボンプライシング制度である日本と国際社会(特に先進国)の差異については今後も注目すべきである。

本レポートに関するお問い合わせは、下記のお問い合わせボタンよりご連絡をお願い致します。

お問い合わせはこちら

一覧に戻る